ブランド独自の少し変わった設定や作風が魅力で、多くのユーザーより支持されているエロゲーブランド「Ensemble」(アンサンブル)。
中でも女装主人公がテーマとなっている「乙女シリーズ」は、ブランドを象徴するシリーズ。
作品ごとに違う世界観や作風でありながら、女装主人公ならではのストーリー展開や、魅力的なヒロインを多く登場させていることから高い人気を獲得しています。
今回の記事は、そんな乙女シリーズの6作品目である「乙女が奏でる恋のアリア」をプレイした感想をお届けしたいと思います!
目次
乙女が奏でる恋のアリアってどんなエロゲー?
ゲームジャンル | アダルトADV |
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企画・制作 | ensemble |
ブランド | ensemble |
原 画 | kyou・蜜キング・天之有・zinno・きみしま青 |
シナリオ | 水瀬拓未・甲二・有巻洋太・木村ころや |
対応OS | Windows Vista・Windows7・Windows8 以降 |
CPU | Intel Pentium4 3.0GHz 以降 |
メモリ | 1GB |
解像度 | 1280×720 |
本作品は、2014年の11月28日に発売された作品。
Ensembleが制作したエロゲーとしては9作品目にあたる作品です。
10年前に制作された作品ということで、PCに求められるスペックは低く、よほど低スペックなPCでもなければ問題なく動作させることができます。
【レビュー】乙女が奏でる恋のアリアをプレイした感想
本作を遊んでみた感想についてわかりやすくお伝えするために、4つの評価点とそれらを合計した総合評価をつけてみました。
もし本作品を遊んでみようか考えている人は、ぜひ本レビューを参考にしてみてください。
総合評価(感想・レビュー)
BGMやCGの完成度はとても高く、エロシーンも参加しているイラストレーターの技量も相まって、しっかりおかずとして機能する仕上がりになっています。
また、メインヒロインが5人登場する作品になっていますので、ボリューム面でもかなり長く遊べるエロゲーです。
しかし、ストーリー内容は、先の展開が予想できてしまうのが残念。
良く言えばストレスフリーに楽しめるストーリー。
逆に悪く言えば、驚きがない普通のストーリーなので、ストーリーをエロゲーに求める人にとっては物足りなさを感じてしまうかと思いました。
シナリオ
共通ルートでは主人公とヒロインたちの出会いが描かれ、個別ルートに入ることで、ヒロインそれぞれの恋模様が描かれていきます。
テンポが良く、ストレスなく楽しめるストーリー。
しかし、展開は予想しやすいものとなっているので、意外性のあるストーリーを求めている人にとっては、若干物足りなく感じてしまうかもしれません。
CG・イラスト
原画として参加しているイラストレーターが非常に豪華。
エロ漫画家や同人誌を出版している有名イラストレーターも参加しているため、CGやイラストは非常に美麗で高い完成度となっています。
音楽・BGM
本作品は「騎士」と「歌姫」がテーマとなっている作品ということで、オープニングにはDucaさんによるイントロのコーラスが印象的な「Aria」が採用されています。
また、BGMにもコーラスが含まれているものもあり、主人公がソプラノ歌手という設定をBGMにもうまく落とし込めています。
BGMは作風にあったものが多く、違和感があるBGMもなかったため、没入感を維持しながらストーリーを楽しめます。
エロさ・エロシーン
kyou先生や蜜キング先生といった、豪華なイラスレーター陣が描くCGのクオリティはかなり高い!
おっぱいやふともものむちっとした肉感と、ヒロインのかわいらしさ両方が伝わるCGになっているので、エロシーンのクリティは高いです。
しかし、近年のエロゲーと比較すると、若干ではありますがエロシーンの数は少なめになっているので、抜きゲーと同レベルでエロシーンを求めている人にはおすすめできません。
乙女が奏でる恋のアリアのココに注目!
本作品にはプレイしていく上で、ぜひ注目してほしいポイントがいくつかあります。
ここからは「乙女が奏でる恋のアリア」の注目ポイントをいくつかに分けて紹介していきます。
Ensembleおなじみの女装主人公!
Ensembleが制作する「乙女シリーズ」のポイントは、なんといっても「主人公が女装してお嬢様学校に通学する」という異色な設定にあります。
本作品では、海外でソプラニスタの卵として留学していた「和泉 つかさ」が主人公。
ひょんなことから「塚原 いずみ」として、お嬢様学校に通うことになります。
女装することで、ヒロインにも引けを取らない美しさを発揮する司ですが、性格自体は困った人を頬っておけない男らしい性格。
ヒロインたちはそんないずみの男らしい部分に惹かれていきます。
個性豊かなヒロイン
本作では5人のメインヒロインたちが登場し、急遽歌姫として学園に来た司と交流を深めていくことになります。
ヒロインたちは「アリア」と呼ばれる大きな学校行事で活躍するために、騎士として訓練を行っており、アリアが開催された際には歌姫を守るために騎士同士で戦うことになります。
戦うとはありますが、殺伐とした殺し合いをするわけではありません。
あくまで学校行事として行っているものなので、死者が出ることはなくキャラクターが死亡するということはありません。
むしろ、主人公である司を守るために健気に頑張る姿が、ヒロインたちの魅力をより引き立てているといえます。
乙女シリーズ恒例の女装生活!
本作品の最も大きな特徴として挙げられる女装主人公ですが、ストーリーでは女装している主人公だからこそのストーリーも展開されていきます。
この独特なストーリーも、本作品の魅力になっているのです。
ひょんなことから始まるお嬢様学園での生活
最初の時点では「バレるかもしれない」「女の子らしい仕草を身に着けなきゃ」とさまざまな苦労を司は経験していきます。
ストーリーが進行していくと、徐々に女装生活にも慣れていき、罪悪感はありながらも、女生徒として充実した学園生活を送るようになります。
しかし、それでも時には突拍子のないハプニングやトラブルに巻き込まれてしまうこともあり、そんな状況をなんとかして解決しようと奮闘する司も描写されています。
このあたりの描写では、女装主人公ならではの苦悩や悩みも細かく描かれているので、始めて乙女シリーズをプレイする人ほど、斬新かつ新鮮に感じるかと思います。
ラッキースケベなシーンも!
司の正体を知っているヒロインの綾香や学園長兼寮長もしている法子の助けもあって、順調にお嬢様学校で生活するいずみですが、時にはラッキースケベな瞬間に出会うこともあります!
時間をみんなとはずらしてお風呂に入ったものの、たまたまヒロインと被ってしまったことで一緒に入ることになったり。
ふとしたトラブルでおっぱいを揉んでしまったりと男ならドキドキしてしまうようなシチュエーションを本作品ではさまざまな場面で楽しむことができます!
高いクオリティで設定も活かされているエロシーン!
本作品はエロゲーなので、もちろんエロシーンも収録されています。
女装主人公とヒロインのエロシーンは、本作品ならではのポイントなので、しっかり紹介したいと思います。
エロシーンでは主人公のボイスもあり!
エロゲーではエロシーンはもちろんのこと、通常のADVパートにおいても主人公の声というのは収録されていないことが多いです。
しかし、本作では主人公の司にも声優がついており、ADVパートとエロシーン両方でボイスが流れる仕様になっています。
司の声優は「月野きいろ」という女性声優が担当。
いずみ(主人公)とヒロインとの純愛セックスではありますが、まるで百合作品をプレイしているような感覚を体感することができます。
非常に丁寧に司を演じられているので、本作品をプレイする際には必聴といえます。
女装のままで行うエロシーンも!
通常通りのセックスが楽しめるシーンもありますが、女装をしっかり活かしたエロシーンも見ることができます。
制作に参加しているイラストレーターの技量も相まって、女装姿でのエロシーンCGはどれも完成度が高く、おかずとしても期待できる仕上がりとなっています。
乙女が奏でる恋のアリアのキャラクター紹介
ここからは、本作品に登場する5人のメインヒロインを紹介していきます。
それぞれに個性と魅力があり、個別ルートではそれぞれの目標を胸にいずみと共に歩んでいくストーリーが描写されています。
どのヒロインのルートを選ぶか参考にしてみてください!
西條 綾香(さいじょう あやか)
いずみが学園に通うきっかけとなったのが「西條 綾香」です。
路上ライブをしていた司に声をかけ、歌姫として学園に来ないか誘ったことで本編が始まります。
最初の段階では寮にて司との同部屋ということで、ちょっとしたハプニングやトラブルに遭遇。
個別ルートに入ることで、次第に惹かれ合っていく姿が描かれていきます。
女装がバレてしまうシーンはヒロインの中で唯一ないものの、まさに正統派ヒロインという王道の展開が楽しむことができるので、迷ったらまずは綾香から攻略するのがおすすめです。
天承院 千景(てんしょういん ちかげ)
次に紹介するのは、美しい金髪をなびかせている「天承院 千景」です。
とある名家の跡取りとして生まれており、学業と運動共に優れた成績を持っています。
そんな彼女ですが、アリアではMVPになった際に「夢が1つ叶えられる」という特典があり、もし自身がMVPになれたら「不純同性交友を禁止にする校則を作る」ことを目標にしています。
そんな彼女との関係が、個別ルートに入るとどうなっていくのかを注目して、ぜひプレイしてみてください。
二ノ宮 美琴(にのみや みこと)
続いては、綾香の友人で気さくなクラスメイトである「二ノ宮 美琴」です。
世話焼きな性格で、家事万能なことから多くの生徒からも頼られている存在で、人望も厚いのですが、おばけや階段などの話は大の苦手です。
基本的に何でもできる彼女ですが、騎士としては綾香にどうしても勝てないことから引け目を感じており、彼女のルートではどうすれば騎士として成長できるのかという部分にも焦点が当てられています。
雪代 ことり(ゆきしろ ことり)
次のヒロインは、多くの生徒から愛されている妹的ヒロイン「雪代 ことり」です。
アーチェリーの腕に秀でており、騎士としても弓を武器としています。
緊張やプレッシャーに弱く、若干引っ込み思案なところがある。
しかし、周囲からの期待に応えるために前向きな心はもっており、どこか芯の強さがあるヒロインです。
そんな彼女が人として成長していく過程を見ながら、アリアへ赴いていく姿はとても感動的なので、ぜひ彼女のルートも遊んでみてください。
輝堂 楓(きどう かえで)
最後に紹介するのは、和の雰囲気を漂わせる乙女「輝堂 楓」です。
古武術の道場を営む家の生まれで、楓自身も武術を嗜んでいます。
そのため、騎士としての強さはかなりのもので、アリアで着用する鎧も他の生徒とは違い、甲冑の要素もある独特のものを身に付けています。
そんな彼女ですが、実はかわいいものが好きという一面もあり、周囲には恥ずかしいという理由で隠しています。
そして、実は過去に休学していた期間があり、彼女のルートでは休学の謎や、それにまつわる彼女のトラウマを克服していくことになります。
こちらも感動的なストーリーが展開されるルートなので、本作品をプレイする際はぜひ楓ルートも選んでみてください。
まとめ「女装設定をうまく活かした名作!」
今回はEnsembleの「乙女が奏でる恋のアリア」をレビューしていきました。
本作品は、女装主人公ならではのシユエーションであったり、女装しているからこそできるエロシーンが描かれていたりと、女装主人公をしっかり活かした完成度の高いエロゲー作品です。
若干シナリオ部分で物足入りなさを感じる部分はあるものの、エロゲー初心者ユーザーにもおすすめできる遊びやすい作品になっていますので、気になった人はぜひ遊んでみてください!